かつては厳しく品物が決められていた引き出物
引き出物はお祝いの席で渡される品物ということもあり、古くから品物選びには縁起担ぎによる常識が存在していました。
現在ではそうしたかつての常識もゆるめになってきていますが、それでも一応守るべききまりというものがあります。
古くから引き出物として使われてきた品物として「食器」や「キッチン用品」「バス用品」「インテリア」といったものがあります。
引き出物として贈られるものは一般的に「記念品」と「引き菓子」それに赤飯などをつけるようになっていますが、地域によっては蒲鉾や果物、その他折り詰めや鰹節などをつけたりします。
記念品として贈るものについては古くは刃物や割れ物といった「切れる」「壊れる」という暗示があるものや、複数の品物がセットになっていてそれが偶数であるものも「割り切れる」ということからタブー視されてきました。
しかし現在ではそうした縁起部分よりも身に付けるものや個人の趣味によって好みが大きく分かれるものなどは引き出物の記念品としてはあまり適さないとされています。
そうした面倒が起こらないように最近ではあらかじめ適する品物のみを集めたカタログギフトにして個人で選ぶことができるようにしているカップルも増えています。
もらって喜ばれる引き出物とは
これまでもらったり贈ったりした引き出物についてのアンケートによると、贈った側の新郎新婦は全体の約7割が「成功した」と思っているもの、案外もらった側の満足度は低いという結果が出されています。
引き出物は手軽にカタログギフトで済ませることもできますが、やはり自分たちの挙式の品物として受け取ってもらう以上は何か個性的な品物にしたいというこだわりもあるでしょう。
実際にもらって嬉しかったという品物を調べてみると、「有名店のお菓子」「実用的な便利グッズ」といったものが挙げられます。
全体的に「自分では買う機会がないもの」は特別感があって喜ばれるようで、有名なお店やブランドのちょっとした品物は多くの人から好評を得ています。
また、最近では手渡しできるようなちょっとしたギフトも結婚式のギフトとして人気を集めています。
種類も豊富で、新郎新婦の個性が表現できるアイテムが見つかること間違いなしです。
反対にもらって困ったものとされているのが「新郎新婦のラブラブアピールが過剰なもの」「重たいわりに使い所がないもの」などが挙げられます。
具体的には二人の写真が入ったフォトフレームや名前入りのグッズや、インテリアとして微妙な瓦などがあります。
挙式場までは慣れないフォーマルウエアを着て移動することになるので、重たいものやかさばるものはいくら便利でも面倒で嫌がられる傾向にあります。
お酒や食べ物も少し考えたいところ
引き出物としては「消えるもの」である食べ物がよく選ばれます。
しかし気を利かせて選んだつもりの品物であっても、人によってはありがた迷惑になってしまうこともあるので注意が必要です。
特に注意が必要になるのが引き出物としてお酒を入れる場合で、全く飲めない人にとってはどう処分してよいかわからないということもあります。
料理に使用できないような焼酎やブランデーなどは特に評判がよくないようで、未成年やお酒が苦手な人が参加するときには入れる品物をよく選ぶようにしたいところです。